昨日は、「被相続人を殺したら相続人になれませんよ」という話をしました。
これを「相続欠格」といいます。
相続欠格事由は、被相続人を殺害することに限られません。
もうひとつの典型例が、遺言書の偽造です。
偽造だけでなく、変造(内容を書き換える)、破棄(破り捨てる)、隠匿(隠す)といった行為も同様。
コッソリと自分の有利になる遺言書を作ったり、自分にとって不利なことが書かれてある遺言書を捨てたり隠したりすれば、相続欠格・受遺欠格になります。
おとなしくしていれば相続人として少しくらいは取得できたかもしれないのに、これらの遺言書に関する小細工が発覚すれば、一銭ももらえなくなります。
遺言というのは、遺贈者の死後に効力が生じるものなので、きちんと意思が実現されるように保護されているわけです。
ちなみに、刑法上も、私文書偽造罪とか私用文書毀棄罪とか、文書に関する犯罪が成立する可能性があり、最高で5年の懲役があなたを待っています。
偽造した遺言書を利用すれば、その他にも様々な罪を重ねることになりますね。
詐欺罪とか公正証書原本不実記載罪とか。
あ、ちなみに昨日は書き忘れましたが、被相続人を殺害したら殺人罪が成立します。
現代日本では、さすがに被相続人や遺贈者を殺そうと考える人はそれほど多くはないでしょう。
しかし、ちょっと魔が差して遺言書を偽造してみたり、怒りに任せて遺言書を燃やしてしまったり…ということは、無いとはいえません。
それは犯罪です。
そして、あなたに不利にしかなりません。
あまり早まらないようにしましょうね。
逆に、そういう被害を受けたという方は、当事務所では犯罪被害者支援も行っておりますので、ご相談ください(犯罪被害者週間にあわせて宣伝)。
では、今日はこの辺で。
この記事が「面白い」「役に立つ」「いいね!」「このネタをパクってしまおう」と思ったら、クリックなどしていただけると励みになります。
↓↓↓↓↓
↓↓↓↓↓
※ブログの右上に、他のランキングのボタンもあります。それぞれ1日1回クリックできます。
0 件のコメント:
コメントを投稿