2014年7月16日水曜日

検察官いろいろ

司法書士の岡川です。

昨日、検察官の仕事の話をしたので、ついでなので検察官という身分について。

皆さん、「検察官」という語のほかに「検事」という単語も聞いたことがあるのではないでしょうか。

「HERO」でキムタクの演じる久利生公平という検察官も「久利生検事」と呼ばれていますが、キムタクも検事なのです。
いや、もちろんキムタクは検事じゃないですが。


「検察官=検事」だと思っている方も少なくないと思いますが、「検事」というのは、検察官の一種です。

検察官にも色々ありまして、大部分は「検事」なのですが、その上に「検事総長」「次長検事」「検事長」という階級の検察官がいます。
また、「検事」の下には「副検事」という検察官が存在します。

これらの総称が検察官です。

数としては、検事総長は検察組織のトップなので1人、次長検事はその次なのでこれも1人、検事長は高等検察庁のトップなので8人ですかね。
ここまでは人数が限られています。

それ以外が検事と副検事で、全部で2700人くらいいるのですが、その3分の2が検事で、残りの3分の1が副検事です。


副検事というのは、検事と違って、司法試験合格者とは限りません。
司法試験に合格してから任官することももちろん可能ですが、実は、司法試験に合格しなくても、一定の職に3年以上就いていた人が副検事選考試験に合格することで副検事になることができるのです。

一定の職というのは、検察事務官や、裁判所書記官、警察官、労働基準監督官など(のうち一定以上の階級の人)です。
なお、副検事から検事になる道もありますので、司法試験を受けなくても最終的に検事になることも可能なのです。
松たか子はこれを目指してたようです。


検事も副検事も「検察官」であることに変わりありませんので、職務としては同じなのですが、副検事がいるのは区検察庁だけです。
キムタクがいるのは地検(の支部?)なので、副検事は出てきませんね。

区検察庁は、簡易裁判所に対応する検察庁なので、基本的には軽微な犯罪を取り扱うことになります(軽微といってもそれなりに凶悪な犯罪もあるものですが)。


では、今日はこの辺で。


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