2014年2月5日水曜日

株式会社以外の定款(のようなもの)

司法書士の岡川です。

昨日は定款の話をしましたが、定款は会社などの法人の根本規則なので、株式会社以外の法人にも存在します。
合資会社や合名会社といった会社法上の会社はもちろん、保険業法上の相互会社、特定非営利活動促進法上の特定非営利活動法人(NPO法人)、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律上の一般社団法人・一般財団法人などなど、挙げていけばキリがないですが、営利・非営利を問わず、多くの法人について、その根拠法において定款を定めるべきことが規定されています。
司法書士が集まって作ることができる司法書士法人(根拠法は司法書士法)も、定款を作らないといけません。

設立の際に根本規則が必要なのは、どの法人も同じなのですが、それが「定款」でない場合もあります。

例えば、学校法人の場合、「寄附行為」といいます。
「行為」とありますが、いわゆる行為ではなく、「寄附行為」という名の規則です。
かつては、民法に基づいて設立されていた財団法人の根本規則のことを「寄附行為」といい、私立学校も一種の財団法人であることから、私立学校法においても「寄附行為」と規定されたのだと思われます。

もっとも、今では法律が改正され、民法に基づいて財団法人を設立することはできなくなり、現行法の一般社団法人・一般財団法人法においては、一般財団法人の根本規則は「定款」ということになっています。
「寄附行為」という言葉がわかりにくかったからでしょうね。

私立学校法は、特にそのような改正がなされていないので、今でも「寄附行為」という文言が残っています。
他にも、財団である職業訓練法人や医療法人についても「寄附行為」とされています。


また宗教法人では、「規則」という文言が使われています。
宗教法人というのはちょっと特殊で、社団のような財団のような、微妙な形態の法人です。
法人そのものの構成員は存在しないので、私は財団の一種だと思うのですが、社団の一種と考えることも多いようです。
定款でも寄附行為でもないのは、その辺と関係あるのかもしれません。


それから、司法書士会とか弁護士会とか行政書士会のような法人については、「会則」というのが根本規則になっています。
我々司法書士は、全員どこかの司法書士会(私は大阪司法書士会)に所属しています。
そして、司法書士法により会則遵守義務が定められているので、会則違反=法律違反(会則遵守義務違反)となって、会則を守らないと懲戒の対象にもなります。


ちなみに、独立行政法人は、名称も所在地も目的も組織形態も、必要な事項は全て法律で規定されているので、定款というのは存在しないようです。
ただ、地方独立行政法人には定款が存在するようですね(「独立行政法人」と「地方独立行政法人」は、根拠が異なる全く別の種類の法人です)。

いうまでもありませんが、都道府県とか市町村というのも一種の法人ですけど、これらにも定款はありません。


では、今日はこの辺で。


この記事が「面白い」「役に立つ」「いいね!」「このネタをパクってしまおう」と思ったら、クリックなどしていただけると励みになります。
↓↓↓↓↓

※ブログの右上に、他のランキングのボタンもあります。それぞれ1日1回クリックできます。

0 件のコメント:

コメントを投稿