宝塚市役所の放火事件で焼失された可能性があった台帳が無事だったようです。
カウンターは原形とどめず、机も変形…台帳2万件は無事 宝塚市役所放火(産経新聞)
一方、市は14日、焼失が危ぶまれていた市税収納課の保管する税の滞納や徴収に関する記録約2万件が書き込まれた台帳が無事だったことを明らかにした。
物理的な被害は甚大ですが、とりあえず、重要な記録が残っていたのは不幸中の幸いでした。
話は変わりますが、役所の記録といえば、日本人が個人を識別する最も重要な記録といえば戸籍です。
その戸籍ですが、実は、正本と副本が作られています。
戸籍の正本は本籍地の市役所に保管されています。
「戸籍を取得する」という場合、正確には「戸籍謄本」(さらに正確には、現在では戸籍の「全部事項証明書」ですが)を取得しているわけですが、これは、本籍地の市役所に請求します。
申請して出てくる「謄本」というのは、正本のコピーです(現在では、記載事項の「証明書」が発行されるので、コピーとは違うのですが)。
つまり、私たちが普段お世話になっている(?)のは、戸籍の正本です。
他方、副本というのは、管轄の法務局に保管されています(戸籍法8条2項)。
戸籍は、非常に大切な記録ですから、市役所で何かあった(それこそ、放火されたような場合)としても、副本から記録が再現できるように、バックアップがとられているわけですね。
ただ、東日本大震災では、市役所とともに法務局も被害を受けたせいで、正本だけでなく副本も水没してしまった例(南三陸町等)もあり、大変なことになりました。
この戸籍の副本ですが、基本的に一般人が参照することは無いので、知ってても別に全く何の得もしない単なる豆知識でした。
では、今日はこの辺で。
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