2020年7月7日火曜日

「つるの屋」について

司法書士の岡川です。

つるの屋のご主人が亡くなられたという情報に触れた。
石破茂議員がブログで言及した情報が、ちょっと遅れて私のもとにも回ってきました。

「つるの屋」の思い出など

他の情報を探してみると、どうやら、もう1か月ほど前に急逝されたようです(享年60)。


ご主人といっても、二代目のほうですので、昔からの常連さんからすると、どっちかというと「お兄さん」という認識でいた客も多いかもしれません。


「つるの屋」というのは、慶應義塾大学塾生(慶應では「学生」のことを「塾生」という)で知らない者はいないといっても過言ではないくらい馴染みのある、塾生(や教授ら)御用達の大衆居酒屋です。
慶應関係者が在学中のことを語る際にしばしば言及されてきたため、ウェブメディアの記事等にたまに登場しますね。


絵に描いたような「古き良き学生街の居酒屋」といった感じの店で、けっこう広めの店内の壁には、歴代の様々なゼミの卒業生が贈った大量のペナント(「○○ゼミ何期生」のような刺繍がされている三色旗の飾り)がびっしりと飾られており、入るだけで慶應の歴史を感じられます(逆に、慶應に縁のない人が入ると、ものすごくアウェー感を感じられたかもしれません。)。

私は、酒飲みではないのですが、それでもゼミやサークルの後や友人との飲み会で何度も足を運んだものです。
行けば必ずといっていいほど、どこかのゼミが飲み会をしていましたし、誰かしら慶應の現役生か教授か卒業生に出くわしました。


入り口付近で席が空くのを待ってたりしたら、出てきた見ず知らずの60代くらいの陽気なオヤジたちのグループに「君らはどこのゼミ?」とか声をかけられたりもします。
とはいえ、私の所属ゼミはかなり若いゼミ(私が1期生なので)だったので、「佐藤ゼミです」と言っても「あー知らんな~。ま、がんばってな!」とか言われるわけです。
何を頑張るのかよくわかりませんが、こういうときはとりあえず「はい、がんばります先輩!」とでも答えておけばよいのです。


twitterなんかを見てると、やはり名物料理の「豚黄金」(正式名称は「豚ロースの黄金揚げ」らしい)に言及するものが多く見られます。
アレ旨かったけど、結局なんだったんだろう(豚の竜田揚げ?っぽいのに何か餡がかかってて大量のネギが乗ってるのです)。

個人的には、キャベツ(正式には「キャベツのバター炒め」らしい)が好きでした。
キャベツをバターで炒めてブラックペッパーで味付けしただけ(?)っぽい料理なんですけど、やみつきになる系の一品です。



私は、卒業して大阪に戻りましたので、卒業後は2~3回しか行っていません。

最後に行ったのは、昨年の12月。
ゼミのOB会が三田で開催されたので、その二次会で何年ぶりかに、つるの屋にお邪魔しました。
ゼミの指導教授と一緒だったので、ご主人から「君らは何期生?」と聞かれ、「1期生です」と答えたら、「あー、あの頃の先生を知っている世代か!」と。

その日は、行ったら既にテーブルの上に鍋のセットが用意された席に案内され、一応「ここ予約席じゃないですか?」と聞いたのですが、「いいのいいの。食べれるでしょ」と言われ、注文もしてない鍋を皆で頂きました。
別に、シェフのオススメが自動的に出てくるスタイルの店というわけではありません。
でも、そんな細かいことは誰も気にしない、そんな感じの店でした。



創業以来50余年やってこられた店ですが、店が入っていたビルが非常に古く、建物の建て替えのために出ていくことになっていました。
私が行った昨年12月で店舗が閉鎖される予定だったわけで、最後のタイミングで三田でOB会が開催され、二次会の時間帯に席が空いていて入ることができたのは、ラッキーでした。


5月頃にリニューアルオープンの予定だったようで、心待ちにしていた慶應関係者もたくさんいたと思われますが、結局、ご主人が急逝されたために完全閉店ということになったようです(石破議員情報ですが)。
何かの機会に新店舗も行ってみたかったのですが、残念ですね。


つるの屋のご主人、渡辺孝さんのご冥福をお祈りします。



では、今日はこの辺で。

0 件のコメント:

コメントを投稿